笹一は富士の天然水と山梨の豊かな素材を活かし切る技法で醸す、格式高い王道の日本酒です。世界の良酒を凌駕する香りと味わいで感銘をお届けする日本酒のハイブランドであり、同時に地元山梨を誇りに想い、愛してやまない、日本酒と山梨の親善大使のような存在でありたいと考えています。日本屈指の銘水である霊峰富士の御前水、山梨産の最上・最適な酒米のみを使用し、350年以上の歴史と伝統製法を最新技術で磨きをかけ、他の追随を許さない、100%地元山梨の土地に根ざすブランドです。

笹一酒造は山梨県大月市笹子町に所在します。東京都心から約80kmほどの距離にある関東大都市圏に位置します。かつては甲州街道の最難関である笹子峠の宿場町として栄えた土地であり、大月市唯一の酒蔵です。この地には霊峰富士を起点とした地下水が流れており、笹一の酒の元となる仕込み水は富士山に降り積もる雪解け水が地下の不透水層という溶岩の間で、何十年もの歳月をかけて濾過された澄み切った水です。

甲州のこの地に笹一があるのは、この仕込み水が日本最高の銘水だからです。この水はその昔水飛脚が江戸城でお茶会をする際に運んでいたとの記述がある程の銘水です。また、明治天皇が京都にご行幸の際に携行する水として選ばれた「御前水」と呼ばれる由緒正しい仕込水です。その銘水で仕込むことにより、山梨県で契約栽培される山田錦や夢山水などの上質な酒米の特徴を活かした醸造にも力を入れることができます。

大量生産方式の設備を2013年酒造年度を最後に全廃し、麹作りと酒母工程を手作りに戻しました。日本酒の製造工程で麹作りが重要であることは間違いなく、醸造酒としての味とクオリティをさらに引き上げるため、麹作りと酒母造りは手作りで行います。醸造乳酸に頼らない伝統的な山廃造りを中心として酵母菌・乳酸菌の複合発酵酒母の技術を磨いています。量産するための設備から高品質清酒を製造する設備へ転換するため、最新式の洗米機や乾燥蒸気を自在に出せる吟醸甑、佐瀬式と永田式の2台の酒搾り機など、高品質を実現するために必要な醸造機器は積極的に導入し、酒質の大幅な改善を実現しました。
また素材面においても先に述べたように自家井戸から湧き出る富士山の天然水である御前水を仕込水として使用し、地元で契約栽培された山田錦や夢山水といった酒造好適米を贅沢に使用し、手作りで丁寧にお酒にしています。
また酒造りに真摯に向き合い、最高の日本酒を作ることを目標としております。誰にでも出来る事を誰もが真似できない程に実行し、酒造りの基本を徹底的に押さえ、最高の酒を醸し、その酒を通して皆様の人生に潤いをもたらす一助になることが笹一の使命と考えています。

笹一は食との関係を何よりも重視し、個性を全面に出すのではなく、飲料としての日本酒を考えた上で味わいを決定しております。伝統的な麹菌と伝統型酵母を組み合わせ、香りと味わいの調和を何より重視し、食中酒としての日本酒の魅力を最大限に醸し出します。刺身から煮物まで様々な和食、また洋食と供に愉しんでいただけます。
笹一はこれからも先人から受け継がれた研ぎ澄まされた伝統や文化を継承し、風格のある王道としての日本酒を造り続けることに尽力致します。

笹一は酒蔵の所在する地で御前水を採水し、また酒米も地元山梨産を使用して醸造しています。自然からの恵みをじっくりと低温発酵させ、香りと味わいの調和を重視した広がりのある吟醸香、ピュアで優しい酸味と甘味・旨味のバランスの取れた日本酒は笹一独自のものです。
これは山梨、大月の豊かな恵みを最大限に活かすからできることであり、決して他では真似のできない酒造りなのです。

笹一ブランドは笹一酒造株式会社の誇る日本酒です。その笹一酒造は1661年(寛文元年)の花田屋創業に始まります。後に花田屋を継承し、初代蔵元である天野久が1919年(大正8年)に笹一酒造と改名、統合した300年を優に越す歴史を持つ蔵元で、その名「笹一」の笹は酒を意味し、一は酒の日本一を目指すという思いを込めて命名されました。時代の流れにともない、大量生産方式の設備を導入した酒造りを行っていましたが、2013年酒造年度を最後にそれらを全廃し、日本酒の伝統製法である、麹作りと酒母工程を手作りに戻しました。量産品から高品質清酒への大転換です。甲州甲斐の銘酒にはじない、新生笹一ブランドがここから誕生いたしました。